ふたつの循環

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どこか遠くない街で

唐突に理不尽に

空気を震え上がらせた

激しい痛みと叫び声

 

どこか見知らぬ土地で

繰り返し繰り返し

日々を濡らし続けている

すくいようのない絶望と涙

 

その出力をピックアップが拾い

また新しい新鮮な痛みを産み出してゆく

果てしなく流れてゆく憎しみは

まるでフィードバックのよう

 

どうか踏み込んで

その両足を

深く硬く

その足が木になり

鳥の住む森になるから

 

どうか立ち尽くして

その肉体を

長くただ長く

その体が雲となり

街を潤す雨を降らすから

 

反論も報復もせず

ただ黙って立ち続ける

その強さを

 

解決も決着も求めずに

ただ目を閉じて祈り続ける

その勇気を

 

賞賛も敬意も顧みずに

ただ時を、その時を待ち続ける

気高さを

その難しさと意味を

不達の想い

たとえ届かなくとも

2つの循環

たとえ誰も見ていなくとも

誰よりも私が

そして誰よりもあなたが

その答えを

知っているから