新世紀エヴァンゲリオンと劇場版 Air/まごころを、君に

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映画版込みで28話ぶっとおしで視聴したので、さすがに気分が悪くなってます。

たしか2回目の視聴なのですがほとんど覚えてなかったな。何を見ていたのか。

つまりほぼ初見です。

 

自己肯定感の低い人間は他人にも優しくできないといったセリフがどこかであった気がするんですけど、全体的な軸はその辺なのかなあ。

生まれ育つ家庭環境なんかって自分ではコントロール不可能な要素で、ある意味運命といってもいいかもしれませんが、そういったところから発生する宿命的な負のループから抜け出すことは可能なのか。そこにどのような選択肢があり実行可能なのか。他者との関係性の中に救いを見出すことができるのか。それとも自己と向き合うことにあるのか。

でも作品の根幹を否定するようなこと言いますけれど、人が必要以上に自己と向き合い続けることが果たして良いことなんだろうか。それは結構危険なことなのでは。つまり人間というのは誰もがある程度自分本位なわけだし。いやしかし、そこ割り切ったら話にならないか。そうか。それがつまり思春期。そうなのか。若さなのか。自分はでも若い頃もそんなこと考えなかったなあ。あまり物事を深く考えないタイプだったので。

でも自分でどうしても考えてしまうことって避けようがないんだけど、それを声に出してしまった時点でなにか違う物になってしまうでしょう。そういうところがあけすけすぎる感じがちょっと苦手。

現実世界では人はそんな風にベラベラ他人に聴こえるようにいわない気がするからかな。つまり他人にそれを聞かせる行為自体が別の意味をもってしまうでしょう。そういう前提が感じられないところが感覚的に苦手なのか。でもそれがまた独特の雰囲気を出してこの作品たらしめているような気がする。つまりはそこがやはり要なんだろうか。それとも子供の物語だからこそ成立するものなのかな。

 

そういえば、主人公のシンジくんが何度か?エヴァに乗るか乗らないかっていう、闘争か逃避かみたいな選択で苦悩する場面が何度かありますよね。あれ実は個人的に嫌なシーンだなと思ったのですが、その彼にではなくて設定に。一見本人に選択権を与えているように見えるんですけど、実際には周りの大人がそろって誘導的に環境的にも固めて仕向けてるように見えたんですよね。

それってどことなくブラック企業的というか、断れば断ったで、ああじゃあ帰れよ(腰抜けが)みたいに心理的に圧力をかける感じが。でも他に選択肢がいないってだけの話なのかな。その辺全然わかってないですけど。でも話が急すぎる上に逃げてばっかじゃダメよみたいのはどうもおかしくないか。話の流れ的に。いやそんなセリフあったっけ。でもむしろお願いしますでは。ほぼ初見なのでむちゃくちゃな意見でも許してください。

でも話的に主人公の葛藤の核な部分を象徴するような場面だと思ったし、どうも一貫して彼に対してフェアじゃないなという感じがなんだかいたたまれなかった。ただ人から嫌われたくない性格を見透かされて利用されていたのでは。大人はずるいな。

 

そういった意味で主人公の子は幼少期からずっと愛情のない父親だったり属した組織に囲い込まれた価値観の中で不当に自分を責め続ける被害者のように見えたんだけど、でも彼はその狭い世界観の中で仕事をすることで承認されることだけが救いであったわけですよね。これって結構会社や職場でもあるでしょ。やりがい搾取?責任感の同調圧力?ブラックでは。そういう話じゃないか。人類の存亡的話だから。でもなんか仕組まれた罠にはめられている感じがする。生まれてからずっと。

話は変わって描写的な面で好きだなと思ったのが、自己を肯定することが他者との関係性によってであれば、その行き着くところは結局SEXだというところですね(いたって私的な理解ですけど)。

いやこれは安直だけど結構否定しようがないところあるな。体感的に。それをちゃんと描写するところがすごい非常に正直な人なんじゃないのかなあ。真理を追究している感がある。すごい。

あとはやはりホラー的な映像表現。やっぱり怖いのは良いな。一見機械みたいなやつから血がどろどろ出たり肉がちぎれたりする感じもいいし。当時はそうとうショッキングだったんじゃないのかな、ああいう描写。全体的にエンタメ性高くて裸シーンとか笑いまでも抑えつつストーリー的に聖書的だったり映画の2話なんかは映像的にも最高だったし(連続視聴の過労でかなりへたってましたが)、これが当たらないでなにがあたるんだ。すげえな。

 

逆に思ったのが、自分はこれを子供のころ観ていなくてよかったなあと。

だってこんなの見ちゃったらある意味もう取り返しがつかない可能性がありますよね。私は自慢じゃないですが個人的にいろいろと問題が山積みだし、もはや後戻りもできないほど詰んでる人生ではあるけど、それでも今の自分の成り立ちが結構好きなんですよ。

でも、こんなすごいもの多感な頃に見ちゃってたら今の自分はいないかもしれないな。それくらいエネルギーと狂気と商業的な面を併せ持った作品ではないのかあこれは。日本中がはまったのも無理はないですね。はい。