チャットモンチーがやってきた

『chatmonchy has come』

彼女たちのメジャーデビューアルバムのタイトルである。

リード曲の「ハナノユメ」はシンプルながら骨太なサウンドと若者の心情をリアルに綴った歌詞が話題となり、アルバム名通りの鮮烈なデビューを飾った。

 

 

そんなチャットモンチーは〝挑戦″のバンドといえるだろう。

 

様々なメディアで「デビュー当初、女だからという理由で舐められるのが嫌で、わざとボーイッシュな恰好をしていました」という主旨の発言をしきりにしていた。

チャットモンチーはそうした反骨精神と挑戦から始まったバンドなのである。

 

2006年「シャングリラ」のヒットで一躍有名になった彼女たち。

バンドとしての実力を評価されて少しずつ自信を持ち始め、翌年リリースの「女子たちに明日はない」では、女性である自身と真正面から向き合った。その上でさらにストイックにチャットモンチーというバンドを追求し始めたのである。

 

その結果、ドラムを担当していた高橋久美子が脱退。それでも大衆受けを狙わず、あくまでやりたい音楽を貫いた。2人体制、6人体制と形を変えながら、やりたいことを実現させていったのだ。

 

そして2017年11月、2人は「チャットモンチーとしてやれることをやり切った」という理由で「完結」という実質的な活動終了を宣言した。

 

ラストワンマンライブでは、「知らない人も多いかもしれんけど、知ってるふりして聴いてな(笑)」と前置きをして、最新アルバムからかなりの曲数を披露した。初期の曲の人気の高さは彼女たちが一番わかっているだろうに。最後まで〝挑戦″し続けるバンドなのだと確信した。

 

現在、「元チャットモンチー」ではなく「チャットモンチー(済)」という肩書きで個人活動をしているのも彼女たちらしく、応援し続けていきたい気持ちにさせられてしまう。

 

 

山下莉絵子